【実例】山名幼稚園 南園舎「三日月の森 こどもアートギャラリー」【実例】山名幼稚園 南園舎「三日月の森 こどもアートギャラリー」
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袋井駅近くにある「山名幼稚園」敷地内、「三日月の森 こどもアートギャラリー」です。山名幼稚園の南園舎として、保育時間内は園内活動に、休日や平日の夕方以降は地域に開かれたアートギャラリーとして活用されています。
お施主様である園長先生の「森をつくりたい」との構想を受け、建物は主張せず簡素に、建物が雑木の森に包まれるイメージで設計しました。方形屋根の蕪(かぶら)束、柱や梁などの構造材をあらわしにして、木組みの美しさを意匠に活かしています。
敷地に対して小さく建物を設計し、人や道路、線路など周囲との心地よいつながりを築けるよう、配置・外構計画を行いました。未来につながる魅力的なまちの一部として永く愛される場となるよう、やさしい建ち姿と、小さくても大きな広がりのある、木のぬくもりあふれる室内空間を表現しています。
プレオープンしたギャラリーでは、さっそく作家さんの個展が開催され、平日にはその作品を園児たちが鑑賞しその場で創作活動をしたり、休日には地域の子供たちが作家さんと「ものづくり」ができるワークショップが開かれたりと、有意義な体験の場が提供されています。
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敷地面積:1161.52㎡
延床面積:82.81㎡(25.00坪)
1階床面積:82.81㎡(25.00坪)
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設計/えん建築舎
施工/えん建築舎
造園/株式会社ナインスケッチ
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企画展、ワークショップなど最新情報はこちらをご覧ください。
■Instagram「三日月の森 こどもアートギャラリー」
https://www.instagram.com/mikadukinomori/
写真ギャラリー
【三日月の森 こどもアートギャラリー/袋井市三門町】
玄関やサニタリースペースは天井高を抑え、ギャラリースペースへ進んだ際に、空間の広がりを感じられる設計にしています。また、冬の暖を取り、火を通じたリアルな学びの場とするため、薪ストーブを設置しています。
南北に対して建物を45度傾けて配置し、窓が切り取る景色を整えています。東の窓からは園舎や園庭、西の窓からは、雑木の森、木々の向こうに通り過ぎる電車や貨物列車を眺めることができます。
ウッドデッキ傍に落葉樹を植えて夏は木陰をつくり、冬は葉を落として光を取り込みます。大地の再生を目指し、土壌に空気・水を循環させるための通り道を施工しています。
園庭から見た外観。建物東と西の二ヶ所に各8畳ほどのウッドデッキを設け、施設の汎用性を高めています。
屋根の中央、中心から垂直にのびる束が「蕪束」です。
そこへ四隅から登る隅木が集まり、支え合う構造になっています。